そこには過去の恐怖が静かに蠢いていた。
その村には通称、怜(レイ)ちゃんと呼ばれる中学生くらいの女の子 少女はこの村で生まれ育ち、何気ない日々を送っていた。
しかし、村には不可解な出来事が頻発しており 幽霊のような存在や呪われた言い伝えが村人たちを脅かせていた。
(この村の秘密を解き明かさなければ…。)
怜は考えながら小道に入っていった。 周囲には古びた家屋や草が生い茂った庭が広がっている。
「…テ」
消え入りそうなかすかな声でその言葉が聞こえてくる。
「…けて」
その声を頼りに道を進んでいくとある廃墟の前に立つ
怜「だれかいるの?」
しかし、返答はなかった。
廃墟の扉がゆっくりと開き、中から薄暗い光が漏れてくる。
怜は、恐る恐る中に足を踏み入れる。廃墟の中はホコリと闇に包まれているが、
奥へ進むと何かが光っていた。
怜「これは…花…?」
その花は, 幽かな輝きを放ち、その周囲では謎めいた雰囲気が漂っている。
怜「なぜ…ここに?」
困惑しながらその花の周囲を注意深く観察していると
突然、その花が微かに震え、一段と不気味な気配が漂い始める。花の周囲の光が急激に輝きを増し、部屋全体が明るくなる。
壁や天井から不思議な模様が浮かび上がり 部屋全体が花の力に包まれる。
まさに奇跡的な光景、幻と現実が交錯しているような感覚だ。
そして、怜はひとつの古びた手帳を見つけた。興味津々でその手帳を開きページをめくる怜の表情は次第に真剣さを帯びていく。
その花は、過去に村を襲った事件と密接にしているのではないかということが記されていた。